正大 さんのプロフィール歴史と中国フォトブログリスト ツール ヘルプ

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11月7日

「怪味面」―成都雑感〔84〕―

  成都を訪れた日本人が「怪味」とはなんだろうか、食い物なんだが、怪しいから食べるのはよそうと、いうことを聞きました。

 さて、「怪味」とは何でしょうか。実は、四川料理での調味法の一つです。すなわち、豆板醤・香酢・砂糖を主要調味料として、辛味・酸っぱさ・甘みの混雑とした味のことです。この味での代表料理が、前菜の「怪味鶏」です。今回は、小吃である「怪味麺」を紹介します。

 写真1は、この怪味麺(5元・2両)です。担担麺とはことなり、ご覧の通り赤い汁麺で、四川特有の辛味麺料理です。写真の店のは、細丸面(腰がないのは中国の麺一般と同様)でトッピングは牛すじ肉を柔らかく煮込んだものです。味は、当然ながら辛味が口中を強く刺激します。ですが、辛味になれてくると、かすかな甘みを感じることができます。辛味好きにはお勧めです。

 

 

 

 写真2は、怪味麺を売りとする「怪味面」店を撮ったものです。本店の住所は、一環路南二段13-4号です。一環路南二段・三段と人民南路三段・四段との交差点の、東北角の電脳ビル「資訊広場」から東に約150mの所です。写真左の所が食券売り場で、ここで食券を求めて、席について待つと、麺が運ばれてきます。また、売場左の赤板がメニュー価格一覧で、「赤味」(多味牛肉麺・排骨麺・鶏雑麺など)と「白味」(海味麺・煎蛋麺など)などとに分けて掲示してあります。なお、本店は電脳街にあることもあり、以前からDVDなどの買い物の際のなじみの店でもあります。

 

 

12月26日

豆花火鍋―成都雑感〔76〕―

 四川で「火鍋」といえば、真っ赤なだし汁の麻辣味のしびれと辛さの鍋料理とお思いでしょう。ですが、中国で「火鍋」とは鍋物のことを意味しますから、日本の鍋物が各種あるように、各種の火鍋があり、とうぜん辛くないのもいろいろあるわけです。そこで、四川の辛くない火鍋、「豆花火鍋」を紹介します。

 豆花とは豆腐花の略称です。字からお分かりのように、豆腐製品の一種です。通常の豆腐が型枠に豆乳を入れて凝固させて、固まった後に、これを水に入れて、裁断する(なお、中国では裁断ぜず、そのまま出し、客の求めに応じて裁断するのが普通)のに対して、豆花は豆乳を寸胴鍋のような深鍋に入れて凝固させ、鍋のまま店頭に出し、客の求めに応じて杓文字などで掬い取ります。硬さは豆腐よりは柔らかいものです。そうです、豆花火鍋は、この名の通り豆腐花を主具材にした鍋料理です。写真1をご覧ください。これは表面を覆った具材をどかし、杓文字で下に隠れていた豆花を出して見せたものです。鍋の下に大量の豆花が隠れています。そして、汁の色を見てください、赤くないでしょう。かすかな塩味の淡白な汁です。ただし、写真の左に赤黒い汁、これは実はほとんど豆板醤といったつけだれなのです。ここに四川人の料理であることが表れています。もちろん、これを用いず、そのまま食しても、醤油などで食してもいいのです。煮立ったら、まず豆花を食します。それからは適宜各種の具材を食し、さらに追加の具材を入れて食します。

 注文は、メインの豆花を選んで、追加の具材(小皿)を選びます。今回行った店では、豆花は3種類、「素豆花」(野菜類のみ)8元・「葷豆花」(肉類入り)11元・「三鮮豆花」(肉・魚介類入り)13元です。この値段は1人分です。追加の葷菜は10~5元、素菜は3~1元です。なお、豆花の追加は無料で、飲料として豆乳が無料で付いてきます。写真1は三鮮豆花です。

 

 

 

   さて、今回行った店は、西南交通大学付近にはこの豆花火鍋のいい店がないので、四川大学付近の店へと遠征しました。ちょうど、夕方のラッシュ時とも重なり、バスで1時間ほどかかりました。これが、写真2に見る、「瀘州酸菜豆花」店です。瀘州とは成都市西南約280kmの長江に接する市です。酸菜とは四川風の漬け物のことで、白菜が一般的です。写真をごらんのように、気取ったレストランではなく、典型的な庶民の食堂といった店構えです。時間は平日の20時くらいですが、ごらんのように客でいっぱいで、流行っている店であることがお分かりでしょう。私たちが着いた18時半頃では、席待ちの行列を作っており、店員に告げて順番を待ちました。店の住所は共和路8号附4号です。行き方は、一環路南一段中間付近(最寄りのバス停は紅瓦寺―12192734727792112路)で、南に紅瓦寺街(角に学府歌城という映画館の入ったビルがあります)に入り直進し、ぶつかった道が共和路ですから、左に曲がり、歩くとすぐです。また、共和路を進むと、太平南街になり、九眼橋に出ます。なお、共和路の東側は四川大学本キャンパスです。

 

 

12月9日

「龍抄手」総店―成都雑感〔75〕―

  四川料理で知られる成都市は、また小吃(軽食)でも名高いところです。担担麺・鐘水餃・頼湯元などです。この小吃の一つとして名高い龍抄手を紹介します。抄手とは、中国南方地区でワンタンのことをいいます。すなわち、龍抄手とは龍ワンタンということです。これの本家が「龍抄手」総店です。当店は1941年に創業され、1963年に成都市の中心繁華街の春期路南段に店を構えました。20078月、ビルの改築にともない、近くの城守街63号に移転して、現在に至っています。この間、1995年、国内貿易部(省)から「中華老字号」(中国老舗)の称号を得ました。「陳麻婆豆腐」店も同様に称号を受けた店です。現在の店舗地は、城守街(イトーヨーカドー春熙店前から南に行く)と聯升巷(紅星路三段〔東〕と春熙路南段〔西〕とを結ぶ)とが交差する北西角に、位置します。

 さて、今回は総店2階の餐庁で食しました。本階はレストランとなっており、基本的に冷菜・熱菜・小吃の組み合わせセットメニューとなっています。58元・78元・98元…の、1人前セット(1~3人用と4~6人用に分かれます)と、1卓用セットとがあります。

 私たちが食したのが4~6人用58元(4冷菜4熱菜1湯10小吃)セットで、これが写真1です。中央大皿が「橙香銅盆鶏」・「紅湯双胞」、これらを囲む中皿が左から時計回りに「蜇頭青豆」(冷)・「樟茶仔鴨」・「夫妻肺片」(冷)・「白灼菜心」・「泡椒風爪」(冷)・「麻辣漢笋」(冷)と「雪見竹蓀湯」、大皿の手前に小吃の「龍抄手」・「担担麺」・「玉米金糕」です。さらに、「鐘水餃」「頼湯元」「蛋烘糕」「椒塩白粽」「青蔬焼麦」などの小吃が配膳されます。ごらんのように四川料理の特徴である赤黒い麻辣味の料理が中心ですが、蜇頭青豆などのような柔らかい味のもあります。また小吃には頼湯元のような甘いデザート料理もあります。ですから、辛いのから甘いのまで楽しむことができます。 

  

 
 餐庁では食事とともに、写真2に見るように、舞台がしつられており、中国楽器による演奏も楽しめます。
 
 
 
 「龍抄手」総店の本来の姿は1階です。ここは中国の庶民食堂として、まず食券を買い、テーブル席について係員に食券を渡し、配膳されるのを待ちます。写真3がこの1階を、テーブル席側から配膳部へと撮ったものです。月曜日13時過ぎですが、人気店とあって、ほぼ1階のテーブルは埋まっていました。テーブル席は地下1階にもありますが、休日などの混雑時には席を確保するのも大変です。食券売り場は配膳部の左手にあり、この上部の壁にメニュー表があります。抄手(ワンタン)は各種(燉鶏抄手・海味抄手・原湯抄手・酸辣抄手・枸杞抄手・豆辨抄手)あり、10個入りで12元です。当店のワンタンの餡は豚肉でこれを薄い皮で包んであります。味の違いは基本的にスープの違いです。淡泊なものから辛いのまであります。ワンタン以外にも、麺・粉・餃子・糕などの小吃もあります。もちろんこちらにも小吃セットがあります。Aセット38元(14小吃6冷菜1湯)とBセット28元(12小吃4菜1湯)で、これで十分にお腹いっぱいになります。なお、ビールは8元です。
 
 
 
 最後に、写真4は聯升街から見た総店の正面入口です。城守街・聯升街側の店のビルの壁に、赤い大きな店名の看板が掲げられていますから、目印になるでしょう。なお、当店は陳麻婆豆腐店などと同じく成都市飲食公司傘下の店で、同公司傘下には成都市の名小吃店が多く含まれます。

 

 
 
 
付随情報  東大街にあった「成都小吃城」は、この春、再開発にともないビルが解体され、営業を停止しました。

 

 

11月10日

王婆蕎麺―成都雑感〔73〕―

 中国の麺は基本的には小麦粉です。ですが、蕎麦を四川省の山間でも生産しています。で、四川省には蕎麦粉を用いた麺があります。これが「崇州蕎麺」です。成都市管轄の崇州市は成都市西34kmにあります。市中心は成都平原に位置しますが、北側が景勝地九龍溝のある3千m級の山岳地帯です。この環境が、当市の小吃として崇州蕎麺を生んだのでしょう。

「崇州蕎麺」の看板を掲げた店は成都市内にも見かけます。崇州蕎麺を食する店の一つとして、「王婆蕎麺」青石橋店を紹介します。本店は青石橋北街十字口(十字路)東南角に位置します。北街の対面が成都市の台所、青石橋海鮮市場です。水産物を主に高級食材を商う市場です。この十字路へは、春熙路南段から東大街を横断し、走馬街を南下し、右に学道街には入り歩くと、出ます。約500mです。または、塩市口から大業路へと南に歩き、古臥龍橋街へと左に入って進むと、十字路です。約300mです。営業時間は8~20時です。

写真1左は、学道路から見た店構えです。「青石橋 王婆蕎麺」の看板の左右に、「王婆凍糕」「王婆肥腸粉」の看板を掲げているように、これらもこの店の売りです。歩道にも椅子を出し客がおり、昼時ですが、流行っている様子がうかがえます。

写真1右は、もっともポピュラーな「牛肉蕎麺」(6元)です。このほかにも、各種の麺があります。壁に掛けてあるメニュー表で選び、食券を買い、席で待ちます。トッピングは写真に見える牛肉の細塊ですが、これは少量で、香菜が散らされています。ごらんの赤色のスープは四川特有の麻辣味で、豆板醤の辛みに花椒のしびれ味が加わります。相当な辛さと思ってください。麺は蕎麦粉の割合がそう多くなく、かすかに蕎麦の感じがする程度です。ですが、辛さに強ければ、普通の麺とは違う食感が楽しめます。

写真2は、蕎麺の製造の様子です。写真で左下に見える黄色の塊が練った蕎麦・小麦粉の塊です。これを1人前の量に千切って、写真中央の蕎麺製造機の中央の壺に入れます。次いで、横手(男性が持っているもの)に全身の体重をかけて引き下ろします。すると、壺下の細穴を通過して、塊が細麺条となり、降りてきます。これをお湯で受けて、そのまま茹でます。すなわち、麺製造から茹でるまでが一貫した作業なのです。すぐ茹であがりますから、奥の男性が椀に取り、さらに奥の人に渡し、スープとトッピングをし、完成です。なお、この押し出し式の麺製造法は、雲南省の名物小吃の米綫(米粉製の麺)にも見られます。

本店の数軒隣(東)にも崇州蕎麺の店がありますから、比較するのもいいでしょう。

2008.11.10

 中国の麺は基本的には小麦粉です。ですが、蕎麦を四川省の山間でも生産しています。で、四川省には蕎麦粉を用いた麺があります。これが「崇州蕎麺」です。成都市管轄の崇州市は成都市西34kmにあります。市中心は成都平原に位置しますが、北側が景勝地九龍溝のある3千m級の山岳地帯です。この環境が、当市の小吃として崇州蕎麺を生んだのでしょう。

 「崇州蕎麺」の看板を掲げた店は成都市内にも見かけます。崇州蕎麺を食する店の一つとして、「王婆蕎麺」青石橋店を紹介します。本店は青石橋北街十字口(十字路)東南角に位置します。北街の対面が成都市の胃袋、青石橋海鮮市場です。海鮮物を主に高級食材を商う市場です。この十字路へは、春熙路南段から東大街を横断し、走馬街を南下し、右に学道街には入り歩くと、出ます。約500mです。または、塩市口から大業路へと南に歩き、学道街へと左に入って進むと、十字路です。約300mです。営業時間は8~20時です。

 写真1左は、学道路から見た店構えです。「青石橋 王婆蕎麺」の看板の左右に、「王婆凍糕」「王婆肥腸粉」の看板を掲げているように、これらもこの店の売りです。歩道にも椅子を出し客がおり、昼時ですが、流行っている様子がうかがえます。

 写真1右は、もっともポピュラーな「牛肉蕎麺」(6元)です。このほかにも、各種の麺があります。壁に掛けてあるメニュー表で選び、食券を買い、席で待ちます。トッピングは写真に見える牛肉の細塊ですが、これは少量で、香菜が散らされています。ごらんの赤色のスープは四川特有の麻辣味で、豆板醤の辛みに花椒のしびれ味が加わります。相当な辛さと思ってください。麺は蕎麦粉の割合がそう多くなく、かすかに蕎麦の感じがする程度です。ですが、辛さに強ければ、普通の麺とは違う食感が楽しめます。

 写真2は、蕎麺の製造の様子です。写真で左下に見える黄色の塊が練った蕎麦・小麦粉の塊です。これを1人前の量に千切って、写真中央の蕎麺製造機の中央の壺に入れます。次いで、横手(男性が持っているもの)に全身の体重をかけて引き下ろします。すると、壺下の細穴を通過して、塊が細麺条となり、降りてきます。これをお湯で受けて、そのまま茹でます。すなわち、麺製造から茹でるまでが一貫した作業なのです。すぐ茹であがりますから、奥の男性が椀に取り、さらに奥の人に渡し、スープとトッピングをし、完成です。なお、この押し出し式の麺製造法は、雲南省の名物小吃の米綫(米粉製の麺)にも見られます。

 本店の数軒隣(東)にも崇州蕎麺の店がありますから、比較するのもいいでしょう。

 

 081109王婆蕎麺 081109王婆蕎麺・牛肉蕎麺
 
 081109王婆蕎麺・蕎打ち機


5月1日

メーデーの人民公園「鶴鳴茶社」―成都雑感〔61〕―

 本日(木曜日)はメーデーで休日です。昨年までの7連休が本年から3連休へと短縮されました。おそらく、遠出から近場へと人の動きが変わったと思われます。そこで、私も成都市民の憩いの場の人民公園に出かけてみました。1911年に「小城公園」として創建された本公園は、新中国成立直後の1950年に「人民公園」と改名され、現在では面積10ha強を占め、成都市の中心の天府広場から、西に数分歩いたところにある、いわば成都市を代表する公園です。最寄りのバス停としては小城路の正大門への人民公園站(5・13294347535862647881103路)と小南街の西大門への小南街北站(537093740901路)があります。

 成都市の風物として今も市内各所にある茶館が本公園にももちろんあります。そこで、本公園の茶館「鶴鳴茶社」を紹介します。本茶社は公園が1914年に拡大された際に開設されたもので90年を超す伝統ある茶館です。正大門を入り、道を左(東)に取ると直ぐです。写真1左は「鶴鳴」の額を掲げた本茶社の中心です。ここで茶などの販売をしています。

 写真1右は私の注文した「菊花茶」(10元)です。これは乾燥した菊の花と枸杞の実を入れたもので、厳密には茶ではありませんが。この他、素毛峰(10元)から碧譚飄雪(25元)と、四川省産の緑茶を主体としたメニューとなっています。本茶社の南前面は写真に見るように池となっており、池の北側に茶社が展開しています(鶴鳴茶社と永聚茶社)。

 写真2左は正大門からの本茶社入口を少し入ったところから池へと撮ったものです。手前の緑色の卓はいわずと知れた麻雀用卓です。四川人の麻雀好きを現しています。この日も何組かが打っていました。そして、左に見える2階建ての建物が「鐘水餃小吃楼」、すなわち成都の小吃の老舗店の一つである「鐘水餃」店です。ここの売りは辛い赤油まみれの皮の薄い水餃子です(1椀5元。通常は一人2~3椀)。このほか、他の老舗と同様に成都の代表的小吃を食することが出来ます。

 最後の写真2右は「辛亥秋保路死事紀念碑」です。鉄道利権を欧米列国に割譲したことに対する民衆の反対闘争の犠牲(1911年秋)を記念して、1912年4月、建てられたのが本碑です。この闘争は辛亥革命に呼応して、四川省政府が成立したきっかけとなった事件として、四川省の近代史上で忘れることのできない出来事なのです。碑の高さは31.85mです。なお、写真をご覧のように、手前にいるのは本碑を写生している小学生たちです。先生に引率されて写生していました。本碑は1988年に中国の全国文物重点保護単位となり、またその後「愛国教育基地」に指定されましたから、小学生たちの教育の一環としての写生対象となったのでしょう。

 以上、この日は今週初めより続いている、成都には珍しい晴天日として、少し暑いくらいで、半袖の人も目立ち、公園は人びとで賑わっていました。公園は早朝から夜まで開放されていますから、もし成都でのんびりと時を過ごそうとするなら、茶社でお茶でもすするのはお勧めです。

080501成都市人民公園・鶴鳴茶社 080501成都市人民公園・鶴鳴茶社「菊花茶」

080501成都市人民公園 022 080501成都市人民公園・新辛亥秋保路死事紀念碑


3月8日

成都伊勢丹に「とんかつ和幸」オープン―成都雑感〔57〕―

 2月5日(火)、春節を前にして成都伊勢丹7階のレストラン街に、「とんかつ和幸」店がオープンしました。1958年、川崎市に開業し、現在170余店舗を日本各地に展開している和幸グループの海外支店第1号です。とんかつ専門店のお目見えです。

 ちょうど春節休暇で帰国中でしたので、ようやく3月6日(木)夕方、行ってみました。メニュー以下、基本的には日本での店と同じです。写真左は、日本でも基本メニューでもある「ひれかつ御飯」〔油炸里脊〕(62元)です。写真でお分かりのように、什器・盛り付け・量とも日本と同じです。味噌汁はもちろんシジミですし、ご飯・キャベツ・味噌汁のおかわり自由は日本と同様です。味のほうは、衣もカリッとし、肉も柔らかくしっかりとしています。成都の日本食関係店でのトンカツ定食としては価格的に最高級ですが、ようやく成都にも本当のトンカツが出現した思いです。

 写真右は入口と全メニュー展示です。上に「TONKATSU WAKO」とローマ字で大書しています。トンカツ専門店ですから、上記と「ロースかつ御飯」〔油炸去骨猪排〕(58元)が基本メニューです。これ以外にかつ鍋御飯(卵とじ鍋)やカツ類&揚げ物定食が各種あり、女性用「雅」58元)・お子様定食(35元)もあります。なお、ビール(青島・アサヒスーパードライ)は18元、飲料(コーラ・ウーロン茶・オレンジジュース)は7元です。

 最後に、メニュー表は写真付で日本語表示を基本とし、下に中国語訳が付いています。店員は基本的な接客用日本語が出来ます。

 

080306とんかつ和幸(成都伊勢丹) 080306とんかつ和幸(成都伊勢丹)







11月18日

武陵煨珍単鍋―成都雑感〔51〕―

 麻辣味の四川料理に堪能したら、箸休めに「武陵煨珍単鍋」はいかがでしょうか。これは簡単にいうと野生キノコ鍋です。張家界(世界自然遺産)を含む武陵源地区は湖南省西北部を中核として、広く貴州省・重慶市(旧四川省)・湖北省の省境を含む地区で、山地として野生のキノコ類の豊富な地です。この野生のキノコ類を主体とした料理が「武陵山珍」です。これに新たな工夫を加えて、1996年、苗族(貴州省を中心に、雲南省・四川省・重慶市・湖南省・湖北省などに分布する少数民族)出身の、「武陵世家」(成都市琴台路57号 電話028-8611-1967)現会長石勝利氏が創案したのが「武陵煨珍単鍋」です。もちろん、これ以外にも武陵山珍の鍋を食べさせる店はあります。が、なんといっても「武陵世家」でしょう。

 「武陵世家」の最寄りバス停は十二橋路(市内を東西に貫く蜀都大道)の通恵門站です。5・1343475864901路などがここに停まります。ここより東に直ぐの十二橋を渡ると、右(南)に大きな牌碑が迎える琴台路が通じています。この約800m弱の琴台路は明清代を模した建物が道の左右に並んだ、成都市で最初に観光用に再開発された街です。レストランや宝石・茶専門店などが軒を連ね、ホテルもあります。なお、この道は錦里とは異なり広く、自動車も通行しますし、駐車スペースもあります。

 さて、写真に見るように「単鍋」、すなわち大鍋ではなく一人用の小鍋です。この点、中国では珍しいです。まず、武陵湯・烏子湯(烏骨鶏)・鴿子湯(鳩)からベースのスープを選びます。今回は烏子湯(12元)です。具の基本となるキノコ類として松葺・猴頭菇(山伏茸)・雪葺・竹蓀(絹傘茸)・茶樹菇の5種類を頼みました(この他、羊肚菌・鶏樅・霊芝など10数品)。ウエイトレスがそれぞれの鍋へ順にキノコ(小皿 20元程度から)を入れてくれます。煮立つ間は鍋の右に見える小椀の烏子湯を味わいます。淡泊でわずかに塩味の効いた味わいやすいものです。煮立つと、キノコを鍋の右上に見えるタレに付けて食します。ご覧の色のように、成都らしく豆板醤がたっぷり入っていますから、別に付けなくともそのまま味わってもいいものです。その後、肉・野菜類を適宜入れて楽しみます。このように「武陵煨珍単鍋」は野生のキノコを主体とした鍋として、自然食品として健康的で滋味に富んだ鍋ということができます。そして、酒としては紹興酒(1瓶65元から)が合うようです。以上、飲料は別にして、だいたい1人50元程度くらいから楽しめます。

 なお、本店は鍋以外にも「武陵王」(スッポン)という名物料理など、各種のメニューがあり、武陵山珍料理を楽しめますし、土族・苗族の民謡の歌唱・演舞のサービスもあります。

 

071116武陵世家・武陵煨珍単鍋

4月6日

山珍老鴨湯―成都雑感〔37〕―

 四川料理といえば、痺れる辛さ、麻辣味で名高いです。鍋料理の火鍋がそうです。ですが、すでに紹介済みの簡陽羊肉湯鍋のように、そうでないものもあります。今回は辛くない鍋料理、老鴨湯を紹介します。

 三国時代、諸葛孔明が南征をしたとき、当地の暑さのため、健康を害しました。この時、現地の住民が鴨を煮込んだ料理を出して、これを食べた孔明が健康を回復したという由来譚があるのが老鴨湯です。これが事実であるかは定かではありませんが、この由来譚に見るように、老鴨湯は本源的には貴州省で生まれたものと思われます。この点で四川本来の料理ではないといえましょう。したがいまして、辛くはないのです。

 老鴨湯は鴨を1羽まるまる煮込むのが基本で、これに加えるものにより大きく3種に分かれます。大根のが酸蘿卜老鴨湯、キノコ類のが山珍老鴨湯、里芋のが芋頭老鴨湯です。味付けは塩が基本で、香辛料類はほとんど使用しないシンプルなものです。このように、老鴨湯は頭や内臓などを取り除いた鴨をじっくりと煮込んだだけという、素朴ともいえるもので、味も辛くなくさっぱりとしたものです。この意味で火鍋と異なり胃に優しい鍋料理といえます。以上のことから、この料理が都市ではなく山地のものであることを示しています。したがいまして、十分に煮込まれて柔らかくなって、簡単に箸で解体できる鴨肉を味わうとともに、骨などから出たエキスを十分に含んだスープを楽しみます。鴨肉をだいたい食べたところで、好みにより各種の野菜などの具材を加えて鍋料理として食します。現在ではその3種以外に、いろいろなバリエーションもあり、辣味のもあります。以上が老鴨湯です。

さて、今回は二環路のイトーヨーカドー双楠店の近くにある、重慶毛哥老鴨湯・少陵店(双楠小区少陵路437号―二環路から2分右手側 電話82973098)で食しました。今回は山珍老鴨湯(1羽で58元。なお、酸蘿卜老鴨湯は48元)を頼みました。これ以外に、野菜類を6品ほどに飲料(白酒)も含めて100元ほどでした。なお、今回は3人でしたが、4人までならこれでいけるでしょう。

 写真左はすでに調理済みの鴨1羽の入った土鍋を温めているところです。ご覧のように、まる1羽の鴨が中央に鎮座し、椎茸などのキノコ類が見えますが、これ以外にこの店のは大根(蘿卜)・タケノコも入っています。まず温まったら、スープを小椀にとって飲みます。そして、鴨肉にかかります。箸で骨ごと簡単にばらせますから、皿に取り、肉をつけだれ(ごま油に適宜青ネギの刻みを)に付けて食します。なお、この鍋はビールよりも白酒の方がよいかと思います。

 写真右は店内の全景で、平日の19時前でしたが、ご覧のように、一部を除き客でテーブルは埋まっており、かなりの人気店であることが分かります。

 最後に、重慶毛哥老鴨湯には本店以外に玉双路店があり、また、他の店としては毛哥老鴨湯総店(青華路 杜甫草堂近く)や合順山珍老鴨湯(永陵路)などがあります。四川料理で胃が疲れたらお試しを。

11月26日

成都担担麵・総店―成都雑感〔30〕―

 成都は四川料理の本場ですが、同時に各種の小吃(本来的には小腹を満たす軽食)でも知られています。夫妻肺片・鐘水餃・龍抄手・頼湯元などがその代表です。東大街にある成都小吃城はこの成都小吃をセットメニュー(20種・20元から)で食べさせる専門店で、いわば前菜からデザートまでの小吃フルコースとなっています。

 今回は写真1左に見える、天府成都麗都喜来登(シェラトン)飯店の対面の「成都担担麵・総店」(人民中路一段30号)を紹介します。本店は名前のように正統な成都の担担麵の店です。現在、人民路は地下鉄1号線建設工事中(2010年完成予定)で、16路などのバスは迂回路(順城大街)を走っていますから、西玉龍街站(陳麻婆豆腐店前)がもっとも近いバス停になります。

 写真1右はこの担担麵です。写真のように小椀(50g2.5元)です。右の椀が運ばれてきたときのものです。左の椀が中身をかき混ぜた後のものです。写真2左は、これを食し終わる寸前の状態です。以上見れば分かるように、一般に日本で見るスープいっぱいの担担麵とは、成都担担麵は異にします。

 成都担担麵は、清末の19世紀の中頃、自貢(成都市から高速道路で南に約200㎞で、塩と恐竜博物館で知られています)出身の陳包包が天秤棒に鍋と材料をぶら下げて街を流して歩き、その場で暖めて調理して売り出したのが発祥とされています。その後これが広まり、各地へ拡大し、現在のように店を構えるようになりました。

 したがいまして、成都担担麵はたれの上にゆでた麵を入れ、その上に調理した豚ミンチを載せてくるのです。このたれは、四川料理に違わず、辣椒油をベースとした辛いものですが、醤油・芝麻油・香油(ごま油)・川東菜(大芥菜を塩漬け・発酵して天日乾燥させたもの)などが入って味を決めています。日本のラーメンとは異なり、麵は鹹水を使用せず、いわばうどんに似た感じの中太麵です。そこで、食するときにはたれを麵にからませる必要があるので、まず麵・豚ミンチ・たれを十分にかき混ぜなければなりません。すなわち写真1右の左の椀のようになるわけです。そして、麵を食べ終えると、写真2左のように、四川料理の辛さの証明である赤油が椀にわずか残るわけです。なお、写真でお分かりのように、たれには青細ネギのみじん切りが入っています。

 この店は担担麵をはじめ、各種の麺類・沙鍋などもあり、いろいろ楽しめます。

 担担麵を昼食としてとった後、以前紹介した近くの「白果園茶館(茶座)」(20051020日付)に行き、ゆったりと茶(菊花茶5元)を喫しながら撮ったのが写真2右です。銀杏の古木(成都市の保護木)が黄色くなっているのがお分かりでしょう。しかし、まだ完全ではありません。成都市の気温はほぼ東京都と同じですから、もっと黄色のはずですが、今年の10月は平均気温が例年より2度以上も高かったという、暖かい年でした。確かに、10月半ばでも上着は不要でした。このせいか、銀杏の黄色への変身も遅れているのでしょう。

11月11日

焼肉「牛牛福」―成都雑感〔27〕―

 昨10日(金)夜、成都在住の日本人が焼肉を食べる会を開きました。四川大学の留学生を中心に20数名が集いました。

 そこで、この会で食した焼肉店「牛牛福」(8515-9393 住所:一環路南四段13)を紹介します。この店は一還路南四段の西南民族大学の対面の永楽家電店の裏面にあります。永楽家電店の左側に沿って奥に進むと、階段があり、「奥林保齢球館」(ボーリング場)と「牛牛福」の案内があります。そのまま階段を2階へと上ると、ボーリング場に入ります。右にレーンを見ながら直進すると、コーナーの受付に着きます。コーナーを右折して直進して窓際まで進むと、写真1左に見る、「牛牛福」の入口になります。この両方の施設は実は邱永漢集団が経営するものです。「牛牛福」はこの1月にオープンしたのです。

 写真1右は肉類を網に載せて焼きはじめたところのものです。メニューは牛肉を中心に、豚・鳥の肉類、魚類、キノコ類などが無煙の網焼となっていいます。もちろん、写真に見えているように、キムチなどの定番の漬け物類やスープなどもあります。写真2は店の奥から見た店内風景です。店内は清潔であり、店員のサービスもきびきびしており、好感を持てるものです。肝心の肉類の方ですが、もちろん和牛などは手に入らず、中国産ですから、その点に不満足の方がおられるかも知れません。しかし、生ビルを友として、十分に食しても、70元程度でまかなえることを思うと、成都での日本料理店の水準(本格的なものは望めず、もどきです)と値段に比して、十分に満足できるものといえましょう。中華料理にあいたら、訪れるのもよいでしょう。

7月5日

冷鍋魚―成都雑感〔19〕―

 今回紹介するのは、火鍋の一種の「冷鍋魚」です。まず、火鍋と同様な麻辣味のスープ(鍋底)であらかじめ調理済みの魚の入った鍋が運ばれてきます。この調理済みの魚を各自の取り椀に取り分けて、これを食します。鍋の中に入れる魚は当然ながら長江育ちの川魚で、花鰱魚(レンギョ)が一般的で、1kg前後を入れて食します。写真は取り分けて取り椀に入った魚(頭部分)と、この鍋です。全ての魚を食してから、鍋に火を付けて好きな食材を火鍋と同様に入れて食します。したがいまして、最初は調理場で鍋に火をかけて調理された魚が少し冷えて味が身に染みこむようにしてから鍋ごと運ばれますので、「冷鍋魚」と呼ばれるわけです。これは北宋の政治家・詩人蘇軾=蘇東坡(四川省眉山出身)が、重慶を訪問した際に、食した魚料理に手を加えて名付けたといわれているものです。この起源譚は少々うなずけないところがあります。火鍋が清後期の庶民料理に起源を持つのものですから、火鍋系の「冷鍋魚」が北宋時代からのものであるとはいえないでしょう。美食家としても知られた蘇軾に由来を求めた「冷鍋魚」の一種の宣伝でしょう。それはともかく、この由来譚は、元祖火鍋と同様に「冷鍋魚」が重慶生まれであることを表すものです。「冷鍋魚」に関しては成都三只耳有限公司が成都市に5店舗と、さらに中国全土へとチェーン展開をしており、もっともポピュラーな店といえましょう。今回行ったのは、西南交通大学に近い、交大路の金牛区公安分局対面の交桂路を入ったところにある栄金華魚頭(金牛区交大智能二期綜合楼二楼)です。3人で魚を主体に食して、前菜(鴨舌―写真左後方)とビールを入れて80元ほどです。どうぞお試しを。

4月1日

西南交通大学(その4)第三学生食堂―成都雑感〔1〕―

 学生たちの日常生活の衣食住のうち、住については、「西南交通大学(その2)犀浦新キャンパス学生寮―成都雑感〔1〕―」(2005年3月25日付)で、その一端を紹介しました。そこで、今回は食について、もっとも利用されている学生食堂を紹介することで、その一端をお見せします。

 本校キャンパスには第一から第三までと(新キャンパスにも)三つの学生食堂があります。その中で、一番広い第三学生食堂を紹介します。各種の料理がそれぞれ窓口を設けて学生を待っています。まず、写真1をご覧下さい。ここは一品料理カウンターで、その場で調理してくれます。後方に火が見えるように、まさに調理中です。手前が食材で、各料理別に皿に盛られているのを選んでから、それを調理してくれます。もちろん味の好みなどのリクエストがききます。学生2人がそれを待っているところです。値段は1品(ご飯込み)で6~7元程度で、食堂中でもっとも高価です。学生は友達同士複数で数品を注文するのが普通です。

 写真1右は炒菜(炒め物を主とした温かい料理)のカウンターです。これは3.7元・2.6元・2.1元の別があり、調理済みの料理が10数種(2.1元のは数種。日毎に若干のメニューの入れ替えがあります)並べられており、自由に2品選ぶことが出来ます。もちろんご飯は付いてきます。ここの調理も後方でします。写真で後ろ向きの人がそうです。なお、このカウンターの右隣に、無料の湯(スープー)があり、好みにより自分で取ります。ここの料理は基本的に肉・魚入りですが、2.1元のは素菜(野菜・豆腐料理)です。

 写真2は粉食の段列です。は蒸し食品の饅頭・花巻・包子・蒸餃子・焼売などのカウンターで、この左脇にお粥もあります。上部に値段表が記しています。たとえば肉包子は1個0.3元です。その右側に麺食のカウンターがあります。ここは麺類と米綫(雲南省の料理で、米粉で作る麺)・ビーフン・水餃子・抄手(四川省のワンタン)に分かれています。なお、麺類は1杯1.5元です。はこの後者のところです。今、学生の注文を受けて、調理人が調味料を配合しているところです。別の調理人が後方で茹でる作業をします。学生の左横に見えるがIC精算機です。右が古いICチップ用で、左が新しいICカード(新キャンパスは全部これです)用です。まず、この精算機にチップやカードを示して注文すると、精算されて、料理が出来ると受け取ることが出来ます。学外の人でそれがない場合は、別にカウンターがあり、そこで食券を買いそれを持って窓口に行けば注文できます。

 以上の外にも、涼菜(冷たい料理)、熱拌菜(食材を選んで、それを湯がいた後、熱い辛いスープで少し煮て味を付けた料理)、煮込み料理(主に骨付き肉)、チャーハン、パンなどのカウンターもあります。また、コーラなどの飲料もあります(ただし、酒類はありません)。したいがいまして、各種の料理が楽しめるわけです。

 写真3左は私が選んだこの日の料理です。これは2.6元の熱菜です。このようにステンレスの食器にご飯と料理2品を盛ってくれるわけです。左上がスープですが、ほとんど味付けがないお湯みたいなものです。四川なので辛い料理が多く、これもそうです。しかし、この2品は弱辛といったところでしょう。現在の私にとってはどうということはありません。ご覧のように量は十分で、ご飯が足りないときは自由にお代りが出来ます。なお、食器上のピンクのプラスチック板がICチップ付のもので、このようにカギと一緒に持ち歩いています。

 最後の写真3右は学食内の全景です。ちょうど午前の授業が終了した昼食時ですが、本校には現在大学院生・4年生と成人教育生だけなので、しかも4年生はほとんど授業がないためもあり(それに就職活動中)、ご覧のように余裕があります。新キャンパスではこうはいかず、満席で席取りが大変ですし、精算機の前にも長蛇の列が出来ます。前方の学生たちの視線が上を向いているのは、実は上方にテレビが設置されており、それを見ているからです。寮の部屋にはテレビ視聴設備がありませんから、学生がテレビを見ようとしたら、通常では学食のを見るしかありません。したがいまして、学生に人気のあるスポーツ番組(サッカーやバスケットなど)の時などは、立ち見の学生で通路が埋まります。

 以上が学食です。学生にいわせれば学食の料理は不味いといって、大学になれてくると、経済的に余裕のある学生は次第に学食の利用回数が減っていきます。私のように、80年代の学食に親しんだものから見れば、贅沢なものだと思えるかも知れませんが、それだけ中国が一歩一歩豊かになってきたことが分かります(ご飯に石が入るようなことはなくなりました)。決して美味というわけではありませんが、十分に食をまかなえる存在となり、衛生面でも十分に管理(職員がマスクをしていることに注意)されたものになっています。


3月18日

味千の生麺で醤油ラーメンを作る

 普段の昼食は麺類が主です。学食(1.5元)や校内外の食堂(2~3元程度)で食しますから、四川の麺類が過半で、辛いものが多くなります。

 今日は週末でもあり、イトーヨーカドー双楠店で先日購入した味千の生麺(「味千高蛋白拉面」5人分・味千拉面〈深圳〉有限公司製造 7.9元)により、醤油ラーメンを作ってみました。本来は豚骨スープですが、材料の関係と、私が関東子なので醤油スープにしました。スープ材料は、醤油(香港李錦記「精選生抽」・広東省製造)大さじ3杯、鶏ガラスープの素(鶏精・成都市製造)小さじ1杯、「ほんだしかつおだし」(味の素)小さじ半分、ゴマ油少々です。本来ならば醤油こそ日本製でなければいけませんが、中国製で代用です。具材は、卵(中国的に塩と茶で煮立てて味付け)、ホーレンソー、ネギ、ザーサイ(重慶涪陵市製造)、味付け海苔(「波力海苔」)と全て現地調達のものです。したいがいまして、材料で日本製は「ほんだしかつおだし」だけで、他はすべて中国製です。

 完成品が下の写真です。味の方はあっさりしたものとなっていました。まずはこれで日本のラーメンに近いものが宿舎で作れることが分かりました。

1月6日

新城市広場の「味千拉麺」店―成都雑感〔14〕―

成都市にラーメン専門店が初めて登場しました。それは、昨年秋に開業した成都最大の大型商業施設「新城市広場」にある味千拉麺(ラーメン)です。メニューにラーメンがある成都の日本料理店・回転寿司店もありましたが、本格的にはほど遠いもののようです。ここに本格的ラーメン専門店の味千ラーメンが開店したのです。ご承知のように、味千は熊本ラーメンの有名店で、日本のみならず、世界へと店舗展開をしている店です。ですから、この成都の味千ラーメンも基本的に豚骨ラーメンです。シンプルな味千ラーメンが15元で、20元余まで各種のラーメンがあります。写真1左は、私の食した激辛ラーメン(これは日本の味千のピリ辛ネギラーメン系のものでしょう)で、20元です(注意、ラーメン代とは別にお茶代1元がかかります)。これは日本では激辛でしょうが、激辛の本場四川から見れば、四川人にとっては弱辛といったところでしょうか。その意味で、名前は看板に偽りありといったところです。麺は腰もあり、中国では本格ラーメンといってよいでしょう。スープも豚骨ベースが効いており、日本のラーメンを感じさせます。この意味で、日本のラーメンを求めるなら、成都市ではこの店はよいといえましょう。四川人にとっては、辛いのが激辛ラーメンだけですから、物足りないかも知れません。しかし、普通の麺類が2~5元程度で、このラーメンは高級外食となり、当然普通に味あえないものを求めるでしょうから、それでいいのかも知れません。写真1右は店内の様子で、平日の12時前の時のもので、客の入りはまだ少なく、以後少しずつ入ってき、昼過ぎにはまあまあの入りでした。

写真2は、東南より「新城市広場」全景を撮ったものです。成都市中心の天府広場の北北西2㎞ほどの、八宝街・西大街(東西)と長順下街・寧夏街(南北)との交差点西北カドにこの大型商業施設は位置します。バス停は八宝街(西南交通大学からの56路の場合)です。右側(東)にはPARKSON(百盛)デパートと奥に食堂街など、中央に専門店街のGH.時尚百貨、左側(西)に百佳超市(百佳スーパー)や国美電器などの入っている百佳購買広場、中央広場の奥(北)には専門店や映画館などの香港城、以上から構成されているのが新城市広場です。ここには、マクドナルドやハーゲンダッツもあり、食堂街には回転寿司・韓国焼肉・上島珈琲などもあります。また、東側の歩道上には成都や中国各地の少吃などの露店が連ねており、庶民の味を楽しむことが出来ます。味千ラーメンは香港城の1階に位置しています。

 なお、広場と道路を挟んで、昨年1223日付の記事「『川江号子』火鍋」で紹介した、「川江号子」火鍋支店が南側にあります。
2006.01.06


追記  現在、上に述べた歩道上における露店群は営業していません。

(2006.03.03)


12月23日

「川江号子」清油火鍋―成都雑感〔13〕―

この冬は寒冬になると気象庁が予報を変更したとのニュースに接しましたが、日本では鍋モードでしょうか。

さて、四川の鍋といえば、火鍋がよく知られており、現在では中国各地に広がり、どこでもポピュラーなものになりました。日本でも火鍋をメニューに加える中華レストランを見かけるようになりました。その意味で、日本人にも火鍋は珍しいものではなくなりました。今日紹介するのは、3年前に登場した清油火鍋です。

火鍋発祥の地は重慶市です。当地の河川労働者がエネルギー源として、また川の夜の寒気を乗りきるために、牛解体の後の余り物(臓物など、安価)を利用して、手軽に食べられるように工夫し出来たのが火鍋といわれています。ですから、唐辛子に代表される激辛であり、スープに牛脂を使用しているのです。なお、現在の火鍋店が重慶に出現したのは1930年代初めです。

2003年に開かれた(中国)第5回料理人大会で成都市の「川江号子」店が出品した「絶代双椒」火鍋が第1位となりました。これが清油火鍋です。いままでの火鍋とどこが違うのでしょうか。スープのベースとしての牛脂に替えて菜種油を用いていることが最大の違いです。四川方言で菜種油を「清油」というのが、その名の起こりです。現在、Web成都吃喝玩』(成都飲食娯楽ネット)上には、火鍋関係店(串串香などを含む)が500店近く載せてあるという、火鍋の街である成都市において、それが他の人気火鍋店へも広がり、流行の勢いを示しています。これは動物油よりも植物油の方が健康によいという健康志向があるからです。本来、火鍋は重慶のもので、成都でも重慶○○火鍋店と名乗る店が多数あります。この意味からいえば、火鍋は重慶火鍋が正統で、成都火鍋は亜流ということになりますが、清油(植物油)火鍋の登場で、真の成都火鍋が誕生したといってよいでしょう。

清油火鍋発祥の店である成都「川江号子」火鍋玉林店(芳草西街華姿路1号 電話028-8555-5636)は市南部の玉林地区にあります。店は1・2階とあり、全体で50卓ほどです。店内の内装はシンプルで豪華とはいえませんが、トイレにTOTO製品を用いていることから分かるように、しっかりと作られた店です。私が訪れた日(22日・冬至)、食して帰るときの20時過ぎでも、満席で数組の待ち客がいたことで分かるように、この店は極めて人気が高いです。この意味で、週末や休日は予約を入れておくとよいでしょう。

さて、火鍋自身ですが、基本は赤の激辛スープと白の辛くないスープの鴛鴦鍋です。写真左は具を入れる前で、鍋が沸騰しはじめたところです。ご覧のように沸点が低い赤スープの方が先に沸騰し出します。これには唐辛子・山椒の実・生姜・クコの実などが入って激辛味を出します。白の方には魚・生姜などが入っています(店により漢方素材各種を入れて薬膳効果を出します)。スープが沸騰したら、後方に見える具を入れて煮て食べます。まずは、肉・魚類から食して、その後に野菜・キノコ・豆腐類を食するのがおいしい食べ方です。本店のスープは激辛度からいえば、標準的なもので、決して凄まじいものではありません。牛脂ではなく植物油を用いているためか、ギトギト感がなく、むしろあっさりとした感じさえあり、胃腸にも負担をかけないと思います。その意味で、辛さはありますがまろやかともいえます。肉類を辛いスープで食して辛さになれてから、冬瓜や大根を煮て辛さのしみたのを食べれば、より辛さの味を楽しむことが出来ます。具材は各種の肉・臓物(脳みそも)や魚など豊富にありますから、いろいろ試してみるのもよいでしょう。本店は火鍋の店としては高級店ですが、火鍋自体が庶民料理から始まったものですから、それほど高価なものではありません。本店の場合、1人4050元くらい見ておけばよいでしょう(私の場合特別な具材を頼まなかったし、飲料が少量だったので、5人で170元でした。なお、冬至の日には中国では羊肉を食する習慣があるので、当然ながら具には羊肉も注文しました。最後に、写真右は私の席(道路窓側端)から見た1階店内奥の全景です。満席の様子がお分かりでしょう。

追記  火鍋の素は重慶産・四川産と多数が販売されています。鶏ガラスープなどにこれを加えて煮立たれれば火鍋のスープが出来るものです。本来の火鍋は牛脂を使用するため、この素も牛脂製です。ですが、清油火鍋の流行にともない、植物油製の火鍋の素が出てきました。その一つとして、「純菜油火鍋底料」を紹介します。これは成都市丹丹調味品有限公司(成都市郫県)の製造です。ここで「底料」とは、直訳すれば火鍋の鍋の底の材料で、すなわち火鍋のスープのことを意味します。したがって、この製品の意味は「純菜種油火鍋スープ」となります。本製品は健康をうたっており、純菜種油と天然香料を用い、人口色素を加えていないといっております。価格はカルフールで1袋(1回分260g)5.6元です。なお、これ以外にも重慶市製のもあります。

(2006.01.06)

10月30日

串串香―成都雑感〔12〕―

 四川の鍋料理といえば、皆様もご承知のように火鍋が有名です。私の横浜の家の最寄り駅近くの中華レストランでもメニューに火鍋があるように、日本でも火鍋が気軽に食せるようになりました。ここ、中国では今や各地に火鍋レストランがあり、四川の地方的な鍋から全国区のものになりました。

今日紹介するのは、火鍋によく似ていますが、より庶民的なもので、より新しく生まれた串串香です。

左写真をご覧のように、鍋自体は火鍋のように、激辛スープと白スープに分かれています(もちろん激辛スープだけも注文できます)。このスープは基本的には火鍋と同じですが、火鍋ほど各種の素材を用いていませんから、コクの深みといった点とか刺激度とかでは劣りますが、そのぶん食べやすいかもしれません。この鍋が串串香と呼ばれるわけは、下の写真のように、具材が竹串に刺されて、これを鍋で煮て食することからあるのです。それをゴマ油に香菜・蠣油・香酢などを適宜入れたタレで食べます。具材は肉・魚・野菜・豆腐類などで、今回行った大学北門付近の店では50種以上あります。右写真のように、店の奥側に具材の棚があり、そこから自由に選んで、写真の左下に見える籠に入れて、鍋へと持ってくればいいのです。

料金は串の種類と数で決まります。串1本刺してのが1角で、2本刺してのが2角で、太く長い串を刺してのが1元(10角)です。今回は5人で食して、別に豚の脳みそなどを注文しましたが、50元ほどで収まりましたから、大衆的な火鍋店に比べて半分以下ということになります。

ともあれ、串串香は成都では至る所にあり、庶民的なものですから、ビールとともにお試しを。


10月22日

簡陽羊肉湯鍋―成都雑感〔11〕―

商業街の四川省共産党委員会の少し西に簡陽羊肉湯鍋店はあります。この店は白果園茶館(茶座)から西に歩いて10数分のところにあり、茶館に続いて、夕食をここで食しました。

成都市から南東に60kmほどの、成渝線(成都・重慶)上に位置しているのが簡陽市です。成都の五桂橋汽車総站(バスターミナル))から高速道路(成渝高速公路)を利用して約1時間です。簡陽羊肉湯鍋はここの名物料理です。名前の通り、羊のスープによる羊肉の鍋料理です。四川料理といえば、麻辣味としてしびれるような辛さを思い浮かべるでしょう。しかし、簡陽羊肉湯鍋は全くそれとは異なります。左の写真でご覧のように、白濁した羊スープにすでに調理済みの羊肉(好みの割合で調理済みの内臓も)を入れて、温まったところでタレに漬けて食べます。タレは唐辛子の細切りと香菜に少量の塩・化学調味料を加え、さらに鍋の羊スープを加えたものです(右の写真の左側椀)。スープの味は全く羊臭さを感じさせず、極めてまろやかなものです。ある程度肉類を食したら、白菜などの野菜類を入れて煮て食べます。肉・野菜を食するとともに、鍋のスープを取り飲みます。右の写真の右側椀がスープ椀です。タレに細切りの唐辛子を入れることが四川らしさを残していますが、食べるときにタレの唐辛子を直接口に入れなければ、辛さを感じるようなことはないのです。以上の点、四川の鍋料理として、最近、日本でもお目にかかるようになった火鍋が激辛であり、あらゆるものを具材にするのとは違うのです。四川料理は豚肉を主としており麻辣味を特色としますが、淡泊な味と羊料理である点から、簡陽羊肉湯鍋は極めて四川らしくない料理です。酒ですが、火鍋にはビールがいいですが、簡陽羊肉湯鍋では白酒をちびりちびり飲むのがいいかと思います。それも高級なものより、大衆酒、例えば北京の二鍋頭酒などはいかがでしょうか。なお、メインの羊肉は1斤(500g)25元です。


10月20日

白果園茶館(茶座)―成都雑感〔10〕―

四川省は古くからの茶の産地で、現在でも中国三本の指に入る有数の茶の産地です。このため、成都では古から茶に親しんできました。その親しみ方の一つが茶館(茶座)です。これは野外においてゆったりと椅子に腰掛けて茶を味わうのです。以前には中国のどの町にもこれがありました。しかし、現在ではそのほとんどがなくなり、今のものは建物内での茶館です。これは値段もそれなりにします(通常10元以上)そこで、現在でも昔からの野外の茶館の伝統を残している茶館の一つを紹介することで、成都の茶館を知っていただきたいと思います。

人民中路から西に入った西御河沿街にある白果園茶館は市の中心部にありますが、銀杏の木に囲まれた静粛の地です。朝の6時から夕方の6時まで開いており、ゆったりとした時間を過ごせます。売店で茶葉の入った茶碗を(ジャスミン茶で3元)を受け取り、適宜に竹の椅子に座ると、係員がお湯を注いでくれます(お湯は適宜つぎ足してくれます)。それからゆったりとしてお茶を楽しめばいいのです。下の写真にもあるように、麻雀に熱中してもいいし、トランプをしてもいいし、新聞を読んでもいいし(新聞の売店もあります)、読書でもいいし、のんびりしてもいいのです。私が行ったときも、隣の卓では麻雀を打っており、2時間後に帰るときにもまだ打っておりました。とにかく成都人は麻雀好きで麻雀を打つ人が茶館の至るところにいました。

それに、ここでは昼には四川家庭料理や麺類を提供しており、昼食を取りながら時を過ごすことも出来るのです。ですから、朝から夕方までここで過ごす退職した高齢者の人も目立つのです。もちろん、有料公衆トイレ(0.2元)もあります。

成都の野外の茶館(茶座)は、白果園茶館以外にも各所にあり、例えば杜甫草堂・青羊宮・文珠院などの観光名所内にもあります。ともあれ、成都の古くからの姿を見るには茶館を訪ねることがいいでしょう。


1月1日

成都でのお雑煮―成都雑感〔3〕―

 新年好、明けましておめでとうございます。

今回は、今までとちょっと趣をことにして、私自身のことについてお話します。

日本人ですから、元旦の朝はお雑煮ということになります。しかし、ここは中国です。中国で、日本と同様な餠を食べるのは、雲南省の苗族など少数民族のごく一部だけです。中国人の90%を占める漢族が正月に食べるものと言えば、北の黄河流域では水餃子、南の長江下流域は年餻ということになります。

ところで、年餻とはもち米の粉を固めて蒸したもので、厚さ2cmくらいの板状にしたものです。これを2・3mmくらい薄く切って、汁で魚肉野菜などの具とともに煮て食べるのです。これがいわば長江下流域での雑煮とでもいいましょうか。この外に油で揚げたり、鍋物の具にします。しかし、年餻は米から作りますが、焼いても膨らみ粘りが出ることはありませんから、もちの代わりにはなりません。

四川は米作地帯ですが、もちろん、ここ成都市民も餠は食べません。当然ながら、餠は売っていません。年餻ならばスーパーで手に入りますが。

去年まではそうでした。この11月に、やっと餠らしきものを店で見ました。それは、大きな丸餠といった形をしていました。直径16cmくらい、厚さ3cmほどです。押すと内部はまだやわらかいです。ただ、突き方のせいか完全に米粒が撞かれてはおらず、半撞き状態で、見た目にも米粒が残り、焼いても膨らむことはありません(焼き網がないので、フライパンの代用です)。それでも中は柔らかくふっくらとします。ただし餠のように粘りが出てぐっと伸びることはなく、咬むとすぐ切れてしまいます。この「餠」は汁粉を作ったときに試したのです。なお、値段は3元あまりでした。

まあまあだったので、これをお雑煮にしてみました。

関東出身の私のお雑煮は醤油すまし仕立てです。具は、お祝いの紅白として大根・人参、青物としてのほうれん草(本当は三つ葉がいいのですが、ないので代用)それに鶏肉・椎茸です。日本より持参のほんだしの素を出汁とし、醤油は味の近い「生抽」(広東製の醤油)で代用してすましを作ります。「餠」はフライパンでごく弱火でふたをして焼きます。2・3回表と裏を返して焼きます。すると表面に少し焼き目がで、中はやわらかくなります。しかしほとんど膨れません。これを先のすましに入れて、お雑煮の出来上がりです。食感に餠特有の粘りがほとんどないのが何といってもものたりませんが、ともあれお雑煮ということになります。これで、私は成都の朝を迎えました。

最後に、この「餠」はどんな店で売っていたでしょうか。それは豆腐屋さんでした。私は大学内の個人商店の豆腐屋で買いました。